第3課
動詞の現在形と語順
Das Verb im Präsens · Verbzweitstellung
動詞は主語に合わせて語尾を変え、文の2番目に置かれます。この「2番目の規則」は、ドイツ語の文を読むための最大の手がかりです。
この課で読めるようになるもの
Vor dem Gesetz steht ein Türhüter.
動詞の語尾は主語で変わる
辞書に載っている動詞の形(不定詞)は、ほとんどが -en で終わります。kommen(来る)、sagen(言う)、fragen(尋ねる)。
文の中では、-en を取った部分(語幹)に、主語に合った語尾をつけます。
| 主語 | kommen(来る) | 語尾 |
|---|---|---|
| ich 私は | komme | -e |
| du 君は | kommst | -st |
| er / sie / es 彼は・彼女は・それは | kommt | -t |
| wir 私たちは | kommen | -en |
| ihr 君たちは | kommt | -t |
| sie 彼らは / Sie あなたは | kommen | -en |
読むときに大切なのは、-t で終わっていれば er/sie/es が主語、という見当がつくことです。カフカの小説は「彼は〜する」の連続なので、-t の形にいちばんよく出会います。
sein と haben
英語の be と have にあたる二つの動詞は、形が不規則です。とてもよく使うので、ここで覚えてしまいましょう。
| 主語 | sein(〜である) | haben(持っている) |
|---|---|---|
| ich | bin | habe |
| du | bist | hast |
| er / sie / es | ist | hat |
| wir | sind | haben |
| ihr | seid | habt |
| sie / Sie | sind | haben |
Es ist möglich.
それはありうる。
Vor dem Gesetz
母音が変わる動詞
一部の動詞は、du と er/sie/es のときに語幹の母音が変わります。
- sehen(見る)→ er sieht
- geben(与える)→ er gibt
- sprechen(話す)→ er spricht
- laufen(走る)→ er läuft
辞書を引くときは、変わった母音を元に戻して探します。sieht → sehen のように。
動詞はいつも2番目
ここからがこの課の中心です。ドイツ語の普通の文では、主語に合わせて形を変えた動詞は、必ず文の2番目の位置に来ます。1番目には、主語でも、時や場所を表す語句でも、何を置いてもかまいません。
『掟の門前』の最初の文を見てください。
主語の ein Türhüter は動詞の後ろにいます。1番目に「掟の前に」が置かれたので、動詞が2番目、主語はその次、という順になりました。主語を先頭にしても意味は同じです。
Ein Türhüter steht vor dem Gesetz.
一人の門番が掟の前に立っている。
カフカは「掟の前に」を先に置くことで、まず場所を示し、それから人物を登場させています。語順が自由なぶん、何を最初に置くかに書き手の意図が出ます。
もう一文:動詞が二つある文
und(そして)でつながった後半は、主語 ein Mann を共有しているので省略され、bittet から始まっています。
疑問文と否定
はい・いいえで答える疑問文は、動詞が先頭に来ます。Kommt er?(彼は来るか?)
疑問詞のある疑問文は、疑問詞が1番目、動詞が2番目です。
Was ist mit mir geschehen?
私に何が起きたのか?(was = 何が)
Die Verwandlung
否定は nicht です。
»Es ist möglich«, sagt der Türhüter, »jetzt aber nicht.«
「ありうることだ」と門番は言う、「だが今はだめだ」
Vor dem Gesetz
確かめる
Vor dem Gesetz steht ein Türhüter. の主語は?
動詞 steht の後ろにある ein Türhüter が主語です。1番目の位置にあるものが主語とは限りません。
er sagt の sagt の語尾 -t は何を示している?
-t は主語が er / sie / es(または ihr)であることを示します。
sieht を辞書で引くときの形は?
母音を戻して -en をつけると sehen(見る)。